第18回関西CAE懇話会
■テーマ  「日本のものづくりを支える設計力向上のために No.2」
■共催 「21世紀COEプログラム 動的機能機械システムの数理モデルと設計論」
http://cme.coe21.kyoto-u.ac.jp/
■日時 2005年12月16日(金) 10:00−20:00
■場所 京都大学 桂キャンパス Bクラスター 事務管理棟
http://www.kyoto-u.ac.jp/access/kmap/map6r_k.htm

会場への行き方:
●阪急京都線桂駅からタクシー(約10分)、
●阪急京都線桂駅西口からバス  「桂坂中央」ゆき 「桂駅西口」乗車 「京大桂キャンパス前」下車
  −京都市バス <西6系統> 「桂駅西口」時刻表、 「京大桂キャンパス前」時刻表
  −京阪京都交通バス <循環20系統>   「桂駅西口」時刻表
  (桂駅東口からのバスは京都大学を通りません。)

●JR向日町駅からタクシー(約15分)
 ※以前にご案内していた下記のバスは、京都大学前を通りません。タクシーをご利用ください。
(JR向日町駅発 桂坂中央行き ヤサカバス時刻表 http://www.yasakabus.com/jikoku/s_03.html
■プログラム
 概要
 9:30より受付開始(1F 桂ホール前)
         10:00−11:50 各分科会による講義、勉強会
         12:40−15:50 各分科会による講演、体験(実験とCAE)
         16:15−17:30 基調講演
         18:00−20:00 交流会(福利・保健管理棟カフェ)
時間割詳細は、こちらを参照ください。
  
■内容 基調講演
基調講演 (16:15−17:30) 
京都大学大学院 工学研究科 教授 小寺 秀俊 様

「最先端の研究分野:医工連携とその要素技術」
現在、医工連携という言葉をよく耳にします。医療応用や生命科学での利用を目指した様々な機器やマイクロデバイスの研究が行われており、京都においてもナノメディシンという名の下に、多くの研究プロジェクトや教育プロジェクトが動いています。私もその中におり、私の研究に関して紹介するとともに、その研究の中における要素技術の重要性と先端分野について紹介します  
<設計革新分科会>
勉強会 (10:00−11:50)
エンジニアス・ジャパン株式会社 マーケティング本部 取締役 本部長 工藤 啓治 様
「CAEをベースとした”最適”設計入門」
CAEを導入し、今後さらに最適化支援技術を業務に適用しようと考えている皆様に、重要な考え方や主な手法の適用方法を数式を使うことなく、多くの事例を元にやさしく解説します。初めての方でも、事前勉強なしに最新の関連技術の全貌をご理解いただける講習内容です。これまでご経験のある方にとっても、全体を整理するよい機会になります。第二部では、シミュレーション(CAE)を実用的に利用する上で必須の課題である、実験値や目標値とのパラメータ同定問題に焦点を当てます。現象を十分に理解しているベテランのノウハウが必要であり、かつ繰り返し作業が多いことから、自動的に代替できることで極めて高い適用効果を見込める問題の一つといえます。  
ご講演1 (12:40−13:30)
三菱電機株式会社 先端技術総合研究所 品質工学センター 副センター長 春名 一志 様 
「CAEによる品質工学推進の加速 〜圧縮機構造設計事例他〜」
有限要素法をはじめとするCAEの有効性、効率性は十分認識されているが、設計をCAEが主導するにはいたっていない。CAEを用いた最適化においても平均値に対する設計最適化にとどまり、採用しようとする設計条件の製造や市場での再現性に対する評価と確保が十分でないためと思われる。CAEと品質工学(タグチメソッド)を融合させることにより、平均値ならびに設計下流での再現性を同時に確保できると考えられ、ひいてはCAE主導型設計に移行できると思われる。空調・冷熱機器の心臓部である圧縮機の構造設計にCAEによるタグチメソッドを適用し、性能向上だけでなく,種々の外乱因子(ノイズ因子)に対する安定性を確保できたので報告する。  
ご講演2 (13:40−14:30)
トヨタ自動車株式会社 第1車両技術部 部長 前田 成 様
「創造支援型CAEのすすめ」
近年、CAEを活用した車両開発技術は著しく進化し、構造の最適化や性能のロバスト性向上に大きく貢献しています。本講では当社におけるCAE活用事例を紹介すると共にCADからCAEの協業活動やCAE技術者の果たす役割についてお話します。車両開発では『創造する設計段階』を経て『図面情報からCAEによる性能予測』、さらに『実験にてこれらを検証する』プロセスで構造体の完成度を高めてゆきます。これらの各フェーズではいずれも技術者としての考える力、素質、知識が問われています。これについて事例を挙げてお話します。
ご講演3 (15:00−15:50)
オムロン株式会社 インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー 技術統括センタ 高度生産システムグループ 田村 隆徳 様

「設計からCAEの活用を視る」
設計者向けCAEと称して多くのCAEソフトが販売され、いま企業において、CAEを解析専任者から設計者が活用することが求められている。しかし、なかなか上手く進んでいないのが実情であろう。ここでは、CAEの側からの議論ではなく、設計の側からCAEの活用を概観し、設計者がCAEを有効に活用をするための提案を行う。
<熱流体解析分科会>
講義 (10:30−11:50)
株式会社ソフトウエアクレイドル 技術一課長 金 哲晃 様

「数値流体解析の基礎」  
1)直行メッシュ、BFC,フリーメッシュ等、メッシュ構造の違いと適用問題
2)差分法、有限体積法等、数値解析手法の違い
3)保存則を考慮した解析結果の評価
4)乱流の実用的モデル化 (ダイレクトシミュレーションの困難さ)
5)流れの可視化応用事例  
ベンダープレゼンテーション (12:40−13:30)
「最新ソフトでの解析事例の紹介」
@サイバネットシステム株式会社:ANSYS-CFX
A日本イーエスアイ株式会社:PAM-FLOW
B株式会社構造計画研究所:EFD  
ご講演1 (13:40−14:30) 
株式会社ダイキン環境・空調技術研究所 主任研究員 塩地 純夫 様

「熱流体解析の導入に向けて − 初心者へのアドバイス −」  
空調機器開発にCFD(Computational Fluid Dynamics)を活用することは一般的になっている。CFDによって実験解析では把握し難い現象の可視化を行い、設計パラメータの最適化や新たな技術シーズを検討することができている。一方、未確立のCFD技術があること、CFDが誰にでも簡単に使えるものではないことなどが課題となっている。ここでは、当社室外ユニットを対象としてCFDがどのように活用できているのかを示し,CFDの適用レベルの現状と今後の課題について解説する。  
ご講演2 (15:00−15:50) 
川崎重工業株式会社 航空宇宙カンパニー 研究部 空力技術グ ループ 越智 章生 様

「航空機設計におけるCFDの活用について」
川崎重工では、過去十数年にわたりCFDによる空力解析を航空機の設計に適用してきました。そこで当社での航空機の空力設計におけるCFD解析の活用について、風洞試験との役割分担、各開発フェーズでの解析手法の使い分け等を交えて紹介します。また社内開発の解析ソフト、使用する計算機等の変遷についても簡単に紹介します。最後に今後の航空分野でのCFDの将来について展望します。
<実験とCAE分科会>
固有値解析などを中心とした振動系のCAE担当のみなさまに、実測を体験して頂こうと思います。実験モーダル解析の論理習得、データ取りなどの実測体験を通して、バーチャル(計算=CAE)とリアル(実測)がみなさまの頭の中で融合されれば、今後の課題解決に向けてのCAEの活用レベルは、きっと"鬼に金棒"になると確信しています。

受講時の注意:
11:00-15:50 通しての参加が望ましい。
また、下記添付の形状データを取り込んで自分なりの固有値解析をしてきて下さると、もっと望ましい。材料は鉄です。
(添付のParasolid形式が取り込めない方は、ほしいデータ形式を連絡して下さい。善処します。)
*Parasolid のデータ "MODEL.x_b" (MODEL.zip:ZIP形式で圧縮)
注:parasolidのデータが読めない場合は、jpgファイルを参照してください。
  model.jpgmodel_v.jpg
別の形式の形状データを掲載しました。
試験体形状x_t_&_x_b.LZH
試験体形状UNV_&_IGES.LZH
講義 (11:00−11:50)
株式会社エー・アンド・デイ 設計開発本部 第2開発Gr SE3課 中島 隆 様
「固有値解析と実験モーダルの原理」

実技 (12:40−14:30)
株式会社エー・アンド・デイ 設計開発本部 第2開発Gr SE3課 中島 隆 様
「実験モーダルのデータ取りおよび解析ソフトによりモード抽出」 

CAE (15:00−15:50)
関西CAE懇話会幹事(GYC吉田氏、OMRON岡田氏)
「実験モデルと同様のモデルでの解析結果紹介」
ゴム講習会〜理論から実践まで〜 座長:京都大学大学院教授 小寺 秀俊 様
理論編:ゴムの解析のための基礎理論についての講義です。
実践編:適用事例を中心に現場での取り組みについてご紹介します。
理論編1 (10:00−11:50) 理論編2 (12:40−13:30)
京都大学大学院 教授 小寺 秀俊 様
エムエスシーソフトウェア株式会社 石川 覚志 様

ゴム材料は一般的に超弾性体として有限要素法で使用されています。超弾性体はひずみエネルギー関数を基にして応力・ひずみ関係が構成されます。 理論編ではこのひずみエネルギー関数による超弾性体の取り扱いについて説明 する予定です。また、ゴム材料は非常に大きな変形を受ける場合が多いので、微小ひずみ理論を適用できません。大ひずみを正しく取り扱うために有限変形理論の適用が必要となります。講習会ではこの有限変形理論についても説明する予定です。
実践編1 (13:40−14:30)
バンドー化学株式会社  松川 浩和 様
「CAEにおけるゴム材料の定義方法および製品での適用事例」
@ゴム材料の特性とCAEに適用するための方策
 ・ゴムの材料特性とその計測方法について
 ・CAEに適用するための材料定義方法について
A製品による具体事例の紹介
 大型ゴム製品(免震支承ゴム)での応力解析事例について
実践編2 (15:00−15:50)
エムエスシーソフトウェア株式会社 松田 和弘 様
「ある日、ゴムに出会ってしまったら?」
黒くて厚いコートを身にまとったゴム君。この講演では強風(理論)ではなく、太陽(三ツ星ベルト株式会社様のご協力)の光で、ゴム君にコートを脱いでもらいましょう。
はじめは「ゴムってこんなんだよ」という”元ゴムや”の証言とゴム体験コーナー※。
そのあと、そんなゴム(製品)やゴム製品と関係深い繊維補強材のFEMでの取り扱いについて「こんな割り切ったモデル化方法もあるよ」という感じで気楽に聞いてもらえる内容にしたいと思っています。毎度ながら立場上具体的な話が出来ない部分もありますが、解析対象としてゴムに出会った方への参考になれば幸いです。
※天然ゴムに対してアレルギー体質の方はサンプルに触らないか、あるいは手袋等を用意して下さい。
デモ展示および資料展示
CAEソフトウェア デモ展示(10:00−15:50)
CAE懇話会の団体会員のデモ展示および資料展示をご覧いただけます。

■展示予定会社:(申込み順、敬称略)
  株式会社ロバストエンジニアリング (資料展示のみ)
  サイバネットシステム株式会社
  エンジニアス・ジャパン株式会社
  株式会社ヴァイナス
  日本イーエスアイ株式会社
  ファンクションベイ株式会社
  計測エンジニアリングシステム株式会社
  株式会社ソフトウェアクレイドル
  株式会社シーディー・アダプコ・ジャパン
  インターメッシュジャパン株式会社
  株式会社ウェーブフロント
交流会
交流会(18:00−20:00) パネルディスカッション (福利・保健管理棟カフェ)  
■時間割 こちらを参照ください。    
■参加費用 ■CAE懇話会個人会員(正会員、賛助会員)
   ・一般:2000円
   ・学生/院生:1000円
■CAE懇話会個人会員でない方
   ・一般:3000円
   ・学生/院生:1000円
※参加費用は参加されるコースに関係なくいずれも上記の費用となります。
  参加費用は当日会場受付でもお支払いいただけますが、請求書による振込みを希望される場合は、
  事務局まで事前にご連絡ください。   
 個人会員へのお申込みはこちらより承ります。
 ☆CAE懇話会個人会員への登録は、前日までにお願いします。
 ☆個人会員の年会費は、振込みでお願いします。当日受付ではお支払いいただけませんのでご了承ください。

  
■参加申込 第18回関西CAE懇話会は盛況裡に終了いたしました。
■備考 内容については、変更される場合があります。
最新情報は本ページでご確認ください。