タイミングベルトをプーリに巻き掛けて運転する際、ベルトの歯にかかる荷重は、プーリに入ってから出るまで必ずしも均一にはならず、入口側または出口側に偏って分布する場合が多くあります。この偏りが大きいと、一部の歯に過大な荷重がかかり、歯欠けが早期に発生するなどの悪影響が生じます。
この事例講演では、平面ひずみ要素を用いてベルトをモデル化し、剛体面と仮定したプーリとの間の摩擦を考慮した静解析により、ベルト歯にかかる荷重の分布や応力などを検証した例をご紹介します。
もともと入社以来、情報システム部にて汎用機でCOBOL言語を用い、受注・在庫管理、物流オンラインシステムをつくる事務系プログラマでしたが、なぜかある日技術部に呼ばれてFEM解析担当になりました。はじめは主応力の意味も分からない素人でしたが、関西CAE懇話会・解析塾など、多くの方々にいろいろご親切にお教えいただき、やっとベルトの解析が日常業務として出来るようになりました。どうもありがとうございました。