更新:2010年3月25日

第14回東北CAE懇話会

開催概要
テーマ 「続・材料とCAE」
日時 2010年3月26日(金) 13:00〜19:00 (受付 12時30分〜)  時間割
会場 山形大学 工学部・米沢キャンパス,VBL3階秦ホール,地共研2階研修室   
参加費 個人会員    一般 :2000円、学生/院生:無料
個人会員以外 一般 :3000円、学生/院生:1000円
※CAE懇話会の年会費は、賛助会員(個人)で2000円です。この機会にご入会をいただければ幸いです。
※請求書による振込みを希望される場合は、CAE懇話会事務局まで事前にご連絡ください。
※参加費には交流会費用を含みます。宿泊の費用は含みません。
特別講演「義こそ原点」のみ聴講(要 事前申込)の場合は無料です。
  (注:この場合、その他のプログラムにはご参加いただけません。)
お申込
 WEBからのお申込みは締切りました。
 参加を希望される方は会場受付まで直接お越し下さい。
お問合せ先
CAE懇話会事務局
宿泊  ご希望者には宿泊先を用意します。[宿泊詳細はこちら]
 宿泊申込み期限:3月10日(水)
※締め切りました。
 
主催 東北CAE懇話会、INSいわて金型研究会、INSデジタルエンジニアリング研究会  

 
プログラム
開会挨拶 (13:00〜13:05)
特別講演 (13:05〜13:50)<一般公開、聴講無料、要申込>
「義こそ原点」
  九里学園高校 教諭 遠藤 英様
 大河ドラマ「天地人」で広く知られることになった上杉・直江の“義”。おそらく皆さんは「“義”が大切なことは言われなくともわかっている」と思われるでしょう。しかし、それは戦国時代も同じこと。それでも、わかっていながらなかなか徹底できないのが“義”であり、それを徹底したのが上杉だったわけです。彼らはなぜ“義”に徹することができたのか。そうして、彼らはなぜ、織田・豊臣・徳川とぶつかり合い、また、手を取り合い、生き残ることができたのか。
上杉謙信・直江兼続の人づくりに迫りながら、現代日本の経済・産業において“義”を再確認することの重要性を確かめます。
 
事例紹介 (14:00〜17:00)
事例1
「高分子溶融体のレオロジー特性と成形加工」
山形大学 機能高分子工学科 准教授 杉本 昌隆様
   レオロジーとは物質の変形と流動を取り扱う学問分野であり、その対象は非常に幅広い。日常生活においてもレオロジー的なことが直接関係することは多い。水に溶いた澱粉ははやくかき混ぜると硬くなり、輪ゴムは大きく引っ張っても元に戻る。これらの面白い観察結果は、弾性力学や流体力学で表すことはできない。高分子材料もそのような材料の一つであり、考慮すべき時間スケールとサイズの分布が広い。ここでは、成形加工性の観点からレオロジー特性を改良した例について紹介する。
 
事例2
  「剛体微粒子集合系の平衡構造シミュレーション」
山形大学 機能高分子工学科 准教授 香田 智則様
   液晶分子、ビールス、赤血球など、分子の大きさのナノのオーダーからミクロンオーダーまでの、幅広いサイズの微粒子の集合構造を解析するためのシミュレーションソフト ESCARGOT を紹介する。剛体微粒子系のシミュレーションは、コロイド微粒子系や材料の改質のために充填される微粒子のとる構造の解明だけでなく、分子が形成する秩序構造の解明にも貢献できる。微粒子間の相互作用は、微粒子が重なることはない、という排除体積効果のみで、また、シミュレーションにはモンテカルロ法の一つである、メトロポリスの方法を用いている。このシミュレーションソフトを用いた、研究例を紹介する。
 
事例3
「プラスチックCAE技術の現状と今後」-CAO技術を用いた製品構造、材料物性の最適化-
住友化学(株) 東川 芳晃様
   プラスチックCAE技術は、1980年前後の黎明期から着実に発展しており、現在ではプラスチック製品開発において必須の技術として活用されている。2000年代に入ると、CAO技術との統合により、製品構造や成形加工条件のみならず、材料物性の自動最適化も可能になってきた。
本講演では、自動車内装部品および射出成形金型のランナー・ゲートの最適設計事例についてその具体例を紹介する。また、さらに次世代CAE技術について展望する。
  
   
事例4
「ゴムベルトの接触解析」
山形大学 機械システム工学科 助教 森本 卓也様
   ベルトの設計において、ベルトとプーリとの接触力と接線力およびベルトの張力と速度を決定するための接触解析は中心的な役割を果たしている。これらが決定されると、伝達効率や最大伝達可能トルクに関わる性能設計と疲労破壊やノイズに関わる強度設計に対する重要な指針を与える。本講演では、ベルトとプーリの転がり接触状態を見積るための力学モデルを通して、ゴムベルトの設計パラメータと摩擦・摩耗をコントロールするための力学的な描像を提示する。
 
事例5
「スパイラル配管金型を用いたテストカップの成形とCAE解析」
  山形県工業技術センター 企画調整室 後藤 喜一様
   従来のプリハードン鋼による金型製作では、ガンドリルによる直線形状の冷却回路に限定され、キャビティ表面から離れた位置に配管を通す構造になっている。当センターで開発したPH鋳鋼は、市販のプリハードン鋼に匹敵する金型材質でありながら鋳ぐるみ加工ができるため、自由に配管を曲げてキャビティ表面近くに配置する自由設計が可能になった。そこで、CAEを活用して温調能力に優れた金型冷却配管を設計し、テスト成形品の試作成形を行い、金型温調の効果を検証した。
 
 
事例6
「半導体パッケージの熱変形シミュレーション精度の向上へのアプローチ」
日本アイ・ビー・エム株式会社 西尾 俊彦様
   複数の半導体チップからなる3次元パッケージ構造において、複雑な熱変形挙動を開発段階で正しく 予測する事の重要性は大きい。その背景の中で、デジタル画像相関法を用いた複合材料特性及び熱変形計測挙動の計測結果の利用により、シミュレーションモデル精度を大幅に向上させた事例を紹介する。
 
    
解析塾 (14:00〜17:00)
  「Excelを利用した最適化」
  京都大学 教授 小山田 耕二様
   普段みなさんが利用しているExcelを使った最適化を紹介します。まず、最適化の基本的考え方を説 説明し、Excelソルバーを使って最適化を行う方法を紹介します。つぎに、応答曲面法の基本的考え方を紹介し、Excelマクロ・分析ツールを使って簡単な温度計算・最適化を行う方法を紹介します。Excelの導入されたノートPCお持ちの方には当日USBメモリにてサンプルデータをお渡しします。
 
特別講義 (17:20〜18:00)
「高分子マイクロ・ナノ成形における転写挙動と数値解析」
山形大学・大学院理工学研究科 機能高分子工学専攻 准教授 伊藤 浩志様
   マイクロスケールやナノスケールの微細構造を有するプラスチック成形品は、近年、新規デバイス基盤部材として特に注目され、その加工法として射出成形や熱インプリント法が注目されている。これまで、その微細転写挙動について、材料・加工・構造・物性の観点から詳細に解析を行ってきた。ここでは、これら微細転写挙動と構造形成について実験結果を紹介するとともに、転写のメカニズムを明らかにするための数値解析の取り組みを紹介する。
 
交流会 (18:00〜19:00) VBL3階秦ホール (交流会費は参加費用に含まれます)
資料展示 
CAE懇話会団体会員の展示をご覧いただけます。
 
<資料展示>   
  計測エンジニアリングシステム 無制限連成COMSOL Multiphysics
  エヌ・エス・ティ ModelCenter、FEM高精度化ソリューション、Femap
  プロメテック・ソフトウェア 粒子法CAEソフトウェア「Particleworks」
  構造計画研究所 設計者向け構造・熱流体・樹脂流動解析のご紹介
  サイバネットシステム ANSYSMultiscale.SimCETOL6σOPTIMUSMoldStudio 3DSUNDYXTRUEDSIMBLOWCAEユニバーシティ
  ヴァイナス 構造最適設計システムTOSCA
  東レエンジニアリング  3次元射出成形CAEシステム3D TIMON,TMD,3D T-CHECK 
  JSOL  各種CAEソリューション:材料特性、構造、流体、電磁界など 
  エムエスシーソフトウェア  SimXpert, MD Nastran, MD Adams 
 

宿泊案内
○宿泊
   *場所: 招湯苑 
   *宿泊費(懇親会費用含む): 約10,000円 
   *お申込は、第14回東北CAE懇話会の参加申込画面にてご一緒にお願いします。
   *宿泊希望申込は3/10(水)までにお願い致します。