<

 

 




 
理事長 ご挨拶
CAE懇話会 理事長 小石 正隆

“理事長就任にあたって“
横浜ゴム株式会社
小石 正隆

20248月よりCAE懇話会の理事長に就任しました小石正隆です。横浜ゴム(株)AI研究室のアドバイザリーフェロー・研究室長として“人とAIとの協奏”によるデータ活用(HAICoLab)を推進し、関東CAE懇話会の会長も務めています。長年にわたり理事長を務めてこられた平野徹氏の後を引き継ぎ、今後もCAE懇話会の理念が継承されるよう尽力して参ります。

任意団体として20002月に発足した関西CAE懇話会を経て、20025月に特定非営利活動法人のCAE懇話会が誕生し22年が経過しました。CAE懇話会の設立趣旨書には、「コンピュータとネットワークを利用したCAE技術に関する研究および産学官における教育、普及活動を利用者の立場にたって実施し,製品開発、生産活動に従事する不特定多数の市民の社会教育推進を図るとともに、「IT時代における技術創生・製品創生に対する知的生産活動」の推進を図り、次世代の知的人材育成と国際協力など、広く公益の増進に寄与することを目的とする。」と記されています。22年を経て、CAEやそれを取りまく環境は大きく変化しました。CAEを支えるソフトウェアやハードウェアは著しく進化し、さらにAIという新しい波が押し寄せてきました。

設立趣意書に記されているようにCAEは「技術創生・製品創生に対する知的生産活動」であり、それを支える技術(CAE技術)が数値シミュレーションや最適化やHPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)などです。ところで、製品や材料の開発に携わる企業ユーザーにとっての課題は「目標とする機能と付帯条件の実現に寄与する因子(特徴量)とその値や区間を見出すこと」です。AIXAIAIの判断基準を明らかにする技術)を利用することで、この特徴量の探索や、特徴量と機能や付帯条件との規則性の推測ができるため、AIも知的生産活動としてのCAEを支える技術といえます。技術と記しましたが、そこにはテクノロジーとしての意味合いだけではなく、賢く使いこなすテクニックという意味合いも含まれています。それらに関する情報を、企業ユーザーとベンダーと大学研究者の皆さまで共有する場(各地区主催のCAE懇話会と解析塾)を提供することがCAE懇話会の大きな役割です。今後も、関連団体とも連携を図りながら、皆さまにとって価値の生まれる場を提供して参ります。

さて、新型コロナの感染拡大防止の観点から、各地区で開催されるCAE懇話会はオンライン開催や休止となりました。現地開催が可能になった現在でも、オンライン開催の利便性を考慮したハイブリッド開催が主流となっています。しかしながら、CAE懇話会の意義は、オンラインで提供される話題を聴講することだけではなく、休憩時間や交流会などリアルな空間を共有することではじめて可能となる思いがけない出会いや情報交換や意見交換ではないでしょうか。オンライン開催の利便性を手放して、現地開催のCAE懇話会に戻ってみてはいかがでしょうか。現地で皆さまとお会いし、予想外の「うれしい変化」や「わくわく感」を共有できることを楽しみにしています。

  




   
Copyright (C) 2001-2024 NPO法人CAE懇話会 All Rights Reserved.